Q01: YAGレーザとは? 《 レーザ溶接の特徴 》

YAGレーザとは、『(Y)イットリウム・(A)アルミニウム・(G)ガーネット』で構成する結晶(+α)を励起することにより得られるレーザ光であり主な特徴は3点あります。

 

1) ワークに非接触で加工可能。

抵抗溶接や超音波接合等と比較して電極による加圧が不要。

YAGレーザ光の波長は1,064nmの近赤外光であり人間の目には見えませんが集光すると金属加工ができるほどエネルギー密度が高くなります。光なのでワークとの物理的な接触は無く、イメージとしては太陽光を虫眼鏡で集光して黒紙を焼く現象に似ています。

 

2) 短時間で加工が可能

  抵抗溶接やアーク溶接と比較し、短時間で加工が可能であるため熱影響が少なく微細な加工が可能です。

  特殊光学系を用いて80μm以下程度の微細な金属の接合や異種金属や非導電性材料の加工が可能です。

 

3) 溶接の品質に影響する電極等の管理が不要であり自動化が容易

Co2レーザとは異なりレーザ本体から光ファイバーでレーザ光を伝送し、離れた場所での加工が可能なので自動化も容易になります。1台のレーザ溶接機で同時に多点を溶接する事や、時間差で複数台の自動機に対応する事が可能であり、自動化で懸念されている電極のメンテナンスが不要。(抵抗溶接やアーク溶接では電極の管理が必要)

 

YAGレーザの波長と加工 (他のレーザ波長との違い)

 

光ファイバー伝送で取り回しが容易  《ハンド式YAGトーチ》

レーザ発振器本体から出射口まで光ファイバーを用いて自在に加工が可能!

出射ユニットに手動型のハンド式YAGトーチを用いた例

 

 

YAGレーザの『スポット径』と『溶け込み深さ』イメージ

 

 

 

 

 

シーム溶接とスポット溶接の比較イメージ

 

 

 

 

レーザスポット溶接での得意範囲

 

 

 

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